『スーパーフライヤーズカード』(SFC)のお話
○『スーパーフライヤーズカード』(SFC)とは
飛行機好き、そして全日空(以下、ANA)ユーザーならご存知の方もいると思います。
『スーパーフライヤーズカード』(以下、SFC)とは、カードを保有しているだけで、上級会員向けのサービスが受けられるものです。
(ANA公式ページより)
特典の一部を簡単に紹介しますと
・空港内のラウンジ利用
・空席待ちの優先
・専用保安検査場の使用
・優先搭乗
・手荷物許容量の優待
・フライト時のボーナスマイル
・プレミアムエコノミーへの変更(国際線)
・国際線特典航空券の優先(国際線)
他にも細かなサービスが受けられる魔法のようなカードなのです。
○『スーパーフライヤーズカード』を入手するには
このカード、どうすれば手に入れられるのかといいますと
(ANA公式ページより)
・ダイヤモンドサービスメンバー
・プラチナサービスメンバー
・100万ライフタイムマイル保有者
に該当する方が対象になります。
順番が前後しますが、『ライフタイムマイル』というのは、今までに搭乗した区間の基本マイルが貯まるというものです。
このマイル数が100万に達した場合、SFCを取得出来るという事です。
羽田~那覇の基本マイルが984ですので、単純計算で1,017回搭乗すれば達成、つまり羽田~那覇を509往復すれば確実に貯まりますね。
って、出来るかっ!!
なので、この条件は無視します。
これは海外へバンバン行く人向けだしね……。
次に、『ダイヤモンドサービスメンバー』と『プラチナサービスメンバー』ですが、これはプレミアムポイント(以下、一部『PP』と表記)を貯める事で得られる資格です。
(ANA公式ページより)
毎年、1月から12月までの1年間に(※ここ重要) 貯めたプレミアムポイントに応じて、ステイタスが変わります。
具体的にはというと
(ANA公式ページより)
こんな感じです。
条件としては、『プラチナサービスメンバー』の方が緩いですね。
こちらの方が、現実味がありますね。
○『プレミアムポイント』を貯めるには
『プレミアムポイント』を貯める方法はただ一つ、飛行機に乗ることです。
飛行機に乗ると貯まるポイントというと、『マイル』がありますが、『マイル』とは別の扱いになります。
このプレミアムポイントの計算方法は
(ANA公式ページより)
となっています。
何となく「マイルよりも多くもらえそう」という感じがしますね。
ただ、具体的にどのくらい貰えるかというと、路線や運賃によって異なるので、気になる方は『プレミアムポイントシミュレーション』がありますので、そちらで調べる事が出来ます。
ここでは、代表的な路線を例に説明します。
例えば羽田~札幌の場合、普通席の旅割予約(『旅割X』は除く)で搭乗すると765ポイント、プレミアムクラスの旅割予約だと1,675ポイントになります。
ちなみに、特典航空券予約(マイルを使って予約)した場合は、プレミアムポイントは付きませんのでご注意ください。
『プラチナサービスメンバー』になるには、50,000ポイントが必要ですので、仮に羽田~札幌間だと、普通席の場合は66回(33往復)、プレミアムクラスの場合は30回(15往復)となります。
でも、お高いんでしょう?
それが今なら何と……
というわけはなく、お高いです。
調べれば分かりますが、1回の運賃は普通席の旅割予約で15,000円~20,000円、プレミアムクラスの旅割予約は42,000円前後は掛かります。
これを普通席の場合は66回、プレミアムクラスの場合は30回ですので、費用的にはちょっと目をそらしたい現実が待っています。
○もっと楽に『プレミアムポイント』を貯める方法はないの?
ありません。
SFC自体は飛行機を多く利用する方向けのサービスなのですから。
ですので、年に1~2回くらい……という人は、SFC狙うよりもその分の費用を旅先で使って下さい。
○なぜ『スーパーフライヤーズカード』を欲しがるの?
理由は人それぞれありますが、海外旅行が大好きな方や、飛行機に年間何回も乗られる方にとっては、魅力的な特典ばかりというのも事実です。
『スーパーフライヤーズカード』の特典は欲しい。だけど、プレミアムポイントが足りない。
プレミアムポイントを貯めるには、飛行機に搭乗するしかない。
飛行機に搭乗するしかない。
飛行機に搭乗すればいい。
そうだ、飛行機に乗ろう。
プレミアムポイントを貯めるだけに飛行機に乗る。
飛行機に乗る事が目的ですので、現地の滞在時間は短くても構いません。むしろ、必要ないのです。
しかし、せっかく沖縄や北海道へ行ったのに、何もしないで帰るのはもったいないですよね。
いいえ、違います。
観光する時間があるのなら、その時間を使って1便でも多くの飛行機に乗るのです。
その様子からか、ただ飛行機に乗るだけの辛さからか、こういった行動の事を『SFC修行』と称しているようです。
○『SFC修行』とは
『SFC修行』と通常の旅行との違いは一目瞭然です。
例えば、「沖縄へ行こう!」とします。
通常なら、飛行機の手配は
○月×日 羽田(08:30発)-那覇(11:20着) 旅割75
○月△日 那覇(19:20発)-羽田(21:40着) 旅割75
といった感じで手配しますよね。
しかし、『SFC修行』となると
・沖縄往復
○月×日 羽田(08:30発)-那覇(11:20着) プレミアム旅割
○月×日 那覇(12:05発)-羽田(14:35着) プレミアム旅割
○月×日 羽田(15:45発)-那覇(18:25着) プレミアム旅割
○月×日 那覇(19:20発)-羽田(21:40着) プレミアム旅割
もしくは
・札幌経由
○月×日 羽田(08:30発)-那覇(11:20着) プレミアム旅割
○月×日 那覇(13:15発)-札幌(16:30着) プレミアム旅割
○月×日 札幌(17:30発)-羽田(19:05着) プレミアム旅割
といった感じになります。
あくまで一例ですが、何かがおかしいですよね。
『何か』というか全体的におかしいですよね。
なぜ羽田と那覇を2往復した挙句、出発地に戻ってるのか。
なぜ那覇を経由して札幌へ向かっているのか。
それは、飛行機に乗るためだからさ。
先ほど、『飛行機に搭乗すればいい。』と書きましたが、その文字通りの行動をするとこうなります。
この場合、沖縄2往復だと11,440ポイント、沖縄~札幌経由(『三角飛び』と呼ばれています)だと9,300ポイント貯まります。
通常の旅行だと、2,952ポイントしか貯まりませんので、差は歴然としていますね。
○『PP単価』(プレミアムポイント単価)とは
費用面ですが、先ほどの沖縄往復が120,000円、札幌経由が125,000円掛かったとします。
プレミアムポイントの単価(『PP単価』と呼ばれています)を計算すると、沖縄往復が10.49円、札幌経由が13.44円となります。
この『PP単価』を抑える事が、一つの目標でもあります。
『プラチナサービスメンバー』になるために、50,000ポイントが必要ですので、単純計算で前者のPP単価だと524,500円、後者のPP単価だと672,000円になります。
もちろんこれは、あくまで一例ですし、価格は時期や路線、時間帯によっても変化します。
『PP単価は10.00円以下が理想』という記事も多いですが、それは人それぞれです。
飛行機に乗るのが楽しい。旅行するのが楽しい。
そう思えるのが一番だと思います。
もし、『スーパーフライヤーズカード』を狙うのであれば、自分のペースで、自分のやりたいようにやれば良いのです。
ということで、このブログでは「自分の好きなようにやったら、どのくらい費用が掛かるか」というのを紹介していけたら、と思います。